「暑さ寒さも彼岸まで」のとおり記録的な今年の猛暑の夏が一気に去り、秋がめぐってきたようです。
お知らせコーナーにご案内いたしましたが、「戦後の名著」と言われている書籍を集めてみました。
「戦後思想の名著50・平凡社・2006年2月10日初版第1刷 岩崎稔・上野千鶴子・成田龍一 編」に選書された50点。
帯には「過去を清算し、新たな再生を誓った60年の思想史が、私たちに何を残してくれたのかを総点検する試み。私たちは何を受け継ぐべきなのか?!」とあります。
また、前書きには「戦後思想史の遺産の目録を提示し、その新たな解読により、戦後思想の歴史的位相を測り、「名著」の再活性化を図る試みです。読者の方々が、本書を機縁として当の「名著」そのものに接していただければ、わたしたち編者にとってこれほどうれしいことはありません。」と編者のメッセージがありました。
<「名著」そのものに接していただければ>と思い50点すべてはそろっておりませんが40数点また同じ著者の関連書籍も加えたミニフェアの試みです。
戦後史・戦後思想・現代社会に関心を寄せている皆様の三省堂古書館Azuki堂へのご来店をお待ちしております。
随時、関連書籍の補充を続けていきたいと思っております。
1 戦後啓蒙の成立と展開(一九四五年~一九五〇年代)
柳田国男『先祖の話』花田清輝『復興期の精神』坂口安吾『堕落論』大塚久雄『近代化の人間的基礎』日本戦歿学生手記編集委員会編『きけわだつみのこえ』竹内好『現代中国論』着成恭編『山びこ学校』石母田正『歴史と民族の発見』丸山真男『現代政治の思想と行動』思想の科学研究会編『共同研究転向』久野収・鶴見俊輔・藤田省三『戦後日本の思想』
2 戦後啓蒙の相対化と批判(一九六〇年頃~一九七〇年代)
谷川雁『原点が存在する』上野英信『追われゆく坑夫たち』宮本常一『忘れられた日本人』橋川文三『日本浪曼派批判序説』小田実『何でも見てやろう』色川大吉『明治精神史』大江健三郎『ヒロシマ・ノート』森崎和江『第三の性』梅棹忠夫『文明の生態史観』江藤淳『成熟と喪失 “母”の崩壊』吉本隆明『共同幻想論』村上信彦『明治女性史』石牟礼道子『苦海浄土』永山則夫『無知の涙』宇井純『公害原論』田中美津『いのちの女たちへ とり乱しウーマン・リブ論』国立市公民館市民大学セミナー編『主婦とおんな』網野善彦『無縁・公界・楽』鶴見俊輔『戦時期日本の精神史』鶴見良行『バナナと日本人』高木仁三郎『市民の科学をめざして』
3 ポストモダン・ポスト冷戦・ポスト戦後(一九八〇年頃~一九九〇年代)
山口昌男『文化と両義性』真木悠介『気流の鳴る音』柄谷行人『日本近代文学の起源』上野千鶴子『家父長制と資本制』西川長夫『国境の越え方』加藤典洋『敗戦後論』
その他各著者の関連著作 (売り切れの場合はご容赦ください。)
よろしくお願いいたします。