· 

古書店めぐり フランス 開店4周年

『 速い、速い、逃げる二月。

たいへんご無沙汰をしてしまいました。新年のご挨拶も申し上げずに、一月は行き、二月もあと一日。まだ厳しい寒さがのこりますが、春を呼ぶ三月も目前になりました。』

 

一年前のAzuki堂たよりに書いたものです。(苦笑)

 

 一昨日は古書店の仲間3人と浅草駅近くの「浅草古書のまち」へ。2年前から月一回、都内の古書店巡りをしています。小一時間ほど店内を見て数冊購入して、橋を渡り小料理店で2時間ほど酒食。

 帰りに吾妻橋の上から墨田の川面を見ていると、ふと、パリ・セーヌ川を思い浮かべた次第です。

 

フランス旅行の話の続き

 

 格安・駈足フランス旅行の最終日は唯一の晴天でありました。

「午後7時半に空港行バスが出発しますのでくれぐれも遅れないで戻ってください。」との声を背に、一日パリ自由行動!!へ。

 

 とはいえ、添乗員さんの引率でポルト・デ・イタリー(イタリー門)駅からオペラ座駅まで約25分のパリ地下鉄初体験。そこからは家人と二人だけの行動。オペラ・ガルニエは素晴らしい建築で宮殿を思わせる壮麗さ、うわさ?どおりでした。

 

 「エッフェル塔よりも凱旋門からパリを眺めた方がいいですよ」と前日に自由行動でパリ散策をしたツアー同行者が言っていたので、エッフェル塔は次回にとっておこう!?とオペラ座前からからタクシーで凱旋門へ。急な螺旋階段を息を切らしつつ、何とか屋上へ到着。

 パリのすべてが見える。晴れた空に感謝しつつ、あれがシャンゼリゼ通りなど家人とパリの鳥瞰を満喫。下る途中のお土産品コーナーをのぞき地上へ。

 

 いよいよシャンゼリゼ通りを散策、途中、通りのテントでカフェオレとサンドイッチで軽食をとりました。凱旋門から約1キロ過ぎたところから、コンコルド広場まで続く、クリスマスバザール用の白く塗られた三角屋根の屋台が並び、日曜の午後ということもあり、クリスマスを控えた買い物客がたくさん出て賑わっていました。おーシャンゼリゼ!

 アレクサンドル3世橋を渡り、パリ万博のために建造された古い駅舎を利用したオルセー美術館に。印象派ギャラリーでルノアール、マネ、モネ、ゴッホ、ゴーギャンなどの名画を堪能、美術館内のカフェで一服。

 

オルセーを出てそのままセーヌ左岸沿いに歩いていくと緑色の大箱が並ぶブキニスト(古本屋)が。旅に出る前に古書店仲間に「パリに行くなら“ブキニスト”をぜひ」と言われていました。緑の箱を開くとたちまち古本屋に。古本、版画などのほかに絵はがき、映画スターのブロマイド、エッフェル塔の置物、キーホルダー、寒暖計!などを売っているブキニストもいます。ある資料によりますと約250人のブキニスト(bouqiniste)がセーヌの岸辺に店を構えているそうです。それぞれ個性があり、推理小説の本ばかりのお店、100年以上も前の古書を売るお店、漫画や子ども向けの本のお店などなど。

 起源は16世紀にさかのぼるそうです。(ブキニスト(bouqiniste)についてはもう少し調べてみようと思います。)

 ちなみに、ある店でサルトルの本(3ユーロ約300円)を購入しようと思いつつ、なんと寒暖計を買いました。(本当に何やってんだか)家人も怪しげなオリエンタル風の装飾がある小ぶりの物入れ(5ユーロ)を買っていました。

 フランス旅行もいよいよ終幕に近づきましたが、そこからタクシーを拾って、イタリー門のホテルへ帰ろうとしたところが、大通りにデモの隊列が・・・・・。次回へ続く。

 

 

 2月20日(月)に「古本屋ツアー・イン・ジャパン」の小山力也さんのお話を聞く集まりに。2008年から5年にわたり全国各地の古本屋を訪ね歩き、ブログでほぼ毎日、その探訪記(ドキュメント)を出している方で、1300店以上の古本屋を訪ねた貴重なお話を聞かせていただきました。

 

 そしてネット古書店へのアドバイスとして 

  「やはりマメ+発信力に尽きるのではないでしょうか」と。

 

明日28日で満4周年を迎えるネット古書店Azuki堂店主はズバリ痛いところを突かれたという思いに。

 時に初心・原点などの言葉を思い出しつつも、店主は今更ながら自らの実行力のなさを痛感しております。

 

「マメ+発信力」

 

 いま評判の予備校講師のCMに倣い「では、いつやるんですか。今でしょう!」の気持ちを持って5年目に向かいます。

 

今後とも皆様よろしくお願いいたします。   

                       

                            Azuki堂 店主